しかし、あまりにもビタミンDの摂取不足になると、ビタミンD欠乏症になってしまします。
ビタミンDが欠乏すると、乳幼児や小児では、貧しかった時代ではよく見られた病気で、骨の変形や成長不全を起こす「くる病」の原因になります。
ビタミンD欠乏状態が長引くと、体重の負担によりO脚やX脚に変形してしまい歩行傷害が現れたりします。
なぜ、今また、くる病の乳幼児が見つかるのかと言うと、まずは母乳中のビタミンD不足が原因です。
ただ、母乳栄養児でも日光浴や離乳食でおおむね必要最低限のビタミンDはカバーできるのですが、最近乳幼児に多いアトピー性皮膚炎や食物アレルギーなどの原因で、必要以上に日光に当たらなくなったり、離乳食の食品制限をしたりしている原因により、ビタミンD不足になるケースが増えてきています。
成人の場合、ビタミンDが欠乏すると、骨の質によって起こり、骨の石灰化が特徴の骨軟化症や骨の量が不足したために起こる骨粗しょう症が現れます。
特に、ご高齢の方は若い人に比べると、ビタミンDを作り出す能力が低下し、80歳では20歳の約1/4程度になります。
ご高齢の方がビタミンD不足になると、骨がもろくなり骨折しやすくなりますので、より気をつけなくてはいけません。
他に、少し似た病態で、ビタミンD抵抗症というのがあります。ビタミンDの摂取量は足りているのですが、体内でのビタミンDの作用傷害や活性化傷害によって、ビタミンDが不足しビタミンD欠乏症と似た症状が出てくる病態です。
ビタミンDを多く含む食品(食材・食べ物・食物)には、肝油・卵黄・バターなどがあります。
ビタミンDがより多い食品には、脂肪の多い魚、主にイワシ・ブリ・サンマやうなぎなどに多く含まれています。
野菜では、しいたけなどのきのこ類にも、ビタミンDは含まれていますが、日光に良く当たった干ししいたけは生のしいたけに比べ約9倍ものビタミンDを含有している食物なのです。
ビタミンDは脂溶性ビタミンですので、脂を多く含む動物性食品から摂取した方が吸収されやすいのですが、きのこ類も、油で炒めたり、揚げたりすれば、油の一緒に摂取すれば、吸収率もアップします。
ビタミンDの一般的な一日に必要な摂取量としては、成人男女:5マイクログラム妊婦や授乳婦:+2.5マイクログラムで、許容上限摂取量はそれぞれ50マイクログラムとされています。
万が一ビタミンDを過剰に摂取(大人75マイクログラム子供50マイクログラム)してしまうと、血液中のカルシウム濃度が高まります。
その結果、肺や肝臓、胃、血管壁、心筋、動脈、副甲状腺などに大量のカルシウムが沈着してしまい、その結果、嘔吐、吐き気、便秘や食欲不振などの副作用が出てしまいます。
この症状は乳幼児に強く見られますので、乳幼児のビタミンDの摂りすぎにはより注意が必要とされています。
このほかに、下痢や頻尿などの症状が起こることもあります。
更に、重症になると、尿毒症などの合併症で死亡する危険性もありますので、ビタミンDの過剰摂取には気をつけなくてはいけないでしょう。